ボジョレー・ヌーボー

急激に冷え込むようになり朝が辛くなってきましたね。今日はいつもより1時間半も寝坊してしまいました。

本日は中迫が担当させていただきます。

 

来る11月20日、今年もボジョレー・ヌーボーが解禁されます。

毎年11月第3木曜0時に解禁されるボジョレー・ヌーボー。解禁時期になるともう今年も終わりだなぁ、なんて考えてしまいます。

 

そもそもボジョレー・ヌーボーとはなんなのか?

ボジョレーは、フランス・パリの東南に位置するブルゴーニュ地方の南部、美食の町リヨンからは北部に広がる地区。

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ヌーボーは新酒を意味します。

ボジョレーでは白ワインも作られていますがほとんどがガメイ種から作る赤ワインです。

通常のワインの製法では発酵の前にぶどうを破砕して造られますがボジョレーでは収穫したブドウを房のままタンクにいれて発酵させます。

これによりブドウ自信の重さでブドウが潰れ果汁が流れ出て自然に発酵が始まり、タンクの中に炭酸ガスが充満します。

そしてブドウの中でさまざまな成分が生成され独特の風味が生まれます。

皮からは色素が流れ出てタンニンが少なく美しいルビー色のワインとなります。

この製法はマセラシオン・カルボニック製法と呼ばれています。

 

一年に一度、夏の終わりに収穫されるブドウの収穫に感謝し祝うとともに、その年のブドウの出来を確かめるためにつくられたとも言われております。

ボジョレー地区では紀元前2世紀頃よりワインがつくられていましたが当然冷蔵機器などありません。

そのため人々は直接近くの醸造所まで行き量り売りでワインを購入し出来立てのワインを楽しんでいました。

 

 

そして1951年。フランスでは軍へワインを安定供給するためワインの出荷を12月15日まで制限するとした省令が出されました。

それを受けてボジョレー生産者協会はボジョレーの新酒を通常よりも早く販売したいと申請を起こしたのです。

話し合いの結果1951年11月13日、許可が下り「12月15日の解禁を待たずに今現在から販売することのできるワイン」が特定されました。

この時初めて「ボジョレー・ ヌーボー」が正式に誕生しました。

毎年ワインが出来上がるのがおおよそこのころであり聖人サン・マルタンの日で縁起がいいということで11月11日を解禁日としました。

しかし後に11月11日はサン・マルタンの日から無名戦士の日に変更されてしまいました。

そのためその日から一番近い別の聖人の日、サン・タルベールの日である11月15日に解禁日を変更しました。

しかし大きな問題が残っていました。

解禁日を毎年固定とすると年によっては土曜日や日曜日(ほとんどのショップや飲食店がお休み)になることもあり売上への影響が大きかったのです。

そこで政府が1984年に毎年11月第3木曜日を解禁日とすると定め今日に至ります。

 

そして第2次世界大戦中。

ボジョレーの醸造家ジョルジュ・デュブッブはマイナーな地酒であったボジョレーヌーボーをもっと多くの人に愉しんでもらいたいと考え多くの醸造家たちを集めました。

そして大きなイベントと共に「LE BEAUJOLAIS NOUVEAU EST ARRIVÉ !(ボジョレー ヌーボーがきたぞ!)」というポスターとともに世界中の人にボジョレー・ヌーボーの魅力を伝えファンを増やしていきました。

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日本では生産量の約4分の1を輸入しています。

本場フランスよりも盛り上がっているといわれお酒好きの方には一大イベント。

魚介や日本酒、野菜なのも含め「初物」好きな日本人の性格や嗜好にボジョレー・ヌーボーの味わいがマッチしたためと言われています。

普段ワインを飲まない方でも飲みやすい味わいのボジョレー・ヌーボーなら受け入れやすいというのも要因の一つだったのではないでしょうか。

 

 

新鮮さが特徴のボジョレー・ヌーボーは少し冷やしたほうがおいしく、すっきりとお楽しみただけるかと思います。

普通の赤ワインの場合冷やしすぎるとタンニンによる渋みが強くなり飲みづらくなってしまいますがボジョレー・ヌーボーは渋みが出ないよう作られているため冷やしても美味しくお飲みいただけます。

 

 

これを機に普段ワインはあまり飲まない、という方もお試しいただいてはいかがでしょうか?