暖かい陽気が訪れもうすっかり春か、と思いきやまたまた冷え込んでまいりました。
東海地方では昨日11時頃春一番が吹いたようで、冷え込みは厳しいですがゆっくりと暖かくなっていくのでしょうね。
本日は中迫が担当させていただきます。
クライスでは様々なグラスを用途毎に使い分けております。
タンブラー、ロックグラス、オールドファッションドグラス、スニフター、ゴブレットetc・・
その中では当然異なった性質のものがございます。
クリスタルガラスのもの、耐熱のもの、薄手で軽量なもの・・・
これらは原材料や製法によって異なった性質を持ちます。
一番一般的なグラスはソーダガラス(ソーダライムガラス)と呼ばれるもの。
固くて軽いのが特徴です。珪酸、ソーダ灰、石灰を用いて作られます。
海岸のさらさらした白い砂と炭酸、黒板用のチョークを混ぜるとガラスが出来上がる、ということのようです。
バカラなどのグラスはクリスタルガラスと呼ばれるもの。
柔らかく重量があり透明度、屈折率が高いのが特徴です。
珪酸、炭酸カリウム、酸化鉛などを使用しております。
クリスタルガラスには金属が用いられますがその含有量によって名称が異なります。
フルレッドクリスタル、レッドクリスタル、セミレッドクリスタル、カリクリスタルガラス、バリウムクリスタルガラス、チタンクリスタルガラスなどと呼び分けられます。
クリスタルガラスは中世の錬金術師が生み出したものでガラスに金属を入れて作られるのが特徴です。
それによってより透明度と輝きの増したグラスが作られます。
昔の錬金術師たちは真面目に金属を混ぜて宝石や水晶、金などを作り出そうとしたのですね。
クリスタルガラスにも等級がいくつかあり最高級のものはPBO24と呼ばれます。
江戸切子・薩摩切子・バカラやスワロフスキーなどのメーカーはこれを主としております。
しかし燃料代などの製造コストが非常に高く、坩堝(るつぼ)の寿命を著しく縮めるため高価な商品となってしまいます。
全ガラス製品の約10%程がこのPBO24で作られているそうです。
耐熱グラスには硼珪酸(ほうけいさん)ガラスといったものが用いられます。
耐熱性があり割れづらく、軽量で透明度が低いのが特徴です。
珪酸、硼酸、ソーダ灰が用いられます。
硬質ガラスと呼ばれることもありますが衝撃に対する強さはソーダグラスと同等で耐熱性があるという意味で硬質と呼ばれます。
お店でお酒を楽しまれる際にグラスにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら新たな発見があるかもしれませんね。