花見酒

こんにちは、舩戸です。

名古屋でも21日に桜が開花しましたね。

今週は少し肌寒かったですが、やっと春らしくなってきました。

今年の桜の満開予報は名古屋では30日だそうです。

ということは、今週末がお花見のピークでしょうか。

酒飲みの方はお花見と聞くとわくわくしてきたりするのではないでしょうか。

落語にも花見酒という話がありましたのでご紹介させていただきます。

 

 

幼なじみの二人。

そろそろ向島の桜が満開という評判なので 「ひとつ花見に繰り出そうじゃねえか」 と、話がまとまった。

ところが、あいにく二人とも金がない。

そこで兄貴分がオツなことを考えた。

横丁の酒屋の番頭に 灘の生一本を三升借り込んで花見の場所に行き、 小びしゃく一杯十銭で売る。

酒のみは、酒がなくなるとすぐにのみたくなるものなので、 みんな花見でへべれけになっているところに売りに行けば必ずさばける。

もうけた金で改めて一杯やろう という、何のことはない、のみ代稼ぎである。

そうと決まれば桜の散らないうちに と、二人は樽を差し担いで、向島までやって来る。

着いてみると、花見客で大にぎわい。

さあ商売だ という矢先、弟分は後棒で風下だから、 樽の酒の匂いがプーンとしてきて、もうたまらなくなった。

そこで、お互いの商売物なのでタダでもらったら悪いから、 兄貴、一杯売ってくれ と言いだして、十銭払ってグビリグビリ。

それを見ていた兄貴分ものみたくなり、 やっぱり十銭出してグイーッ。

俺ももう一杯、 じゃまた俺も、 それ一杯もう一杯 とやっているうちに、 三升の樽酒はきれいさっぱりなくなってしまった。

二人はもうグデングデン。

「感心だねえ。このごった返している中を酒を売りにくるとは。 けれど、二人とも酔っぱらってるのはどうしたわけだろう」 「なーに、このくらいいい酒だというのを見せているのさ」

なにしろ、 おもしろい趣向だから買ってみよう ということで、客が寄ってくる。

ところが、肝心の酒が、 樽を斜めにしようが、どうしようが、まるっきり空。

「いけねえ兄貴、酒は全部売り切れちまった」 「えー、お気の毒さま。またどうぞ」

またどうぞも何もない。

客があきれて帰ってしまうと、 まだ酔っぱらっている二人、売り上げの勘定をしようと、 財布を樽の中にあけてみると、 チャリーンと音がして十銭銀貨一枚。

品物が三升売れちまって、 売り上げが十銭しかねえというのは?

「馬鹿野郎、考えてみれば当たり前だ。 あすこでオレが一杯、ちょっと行っててめえが一杯。 またあすこでオレが一杯買って、 またあすこでてめえが一杯買った。 十銭の銭が行ったり来たりしているうちに、 三升の酒をみんな二人でのんじまったんだあ」 「あ、そうか。そりゃムダがねえや」

酒飲みのしくじり話です。

江戸時代からの話らしいので花見の席は昔から酔っ払いも多かったんだと思います。

 

残念ながら当店クライスからは桜は見えませんが、新しいお酒を入荷しました。

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マリエンホーフ サクラ・リケールとピスタチオ・リケールです。

サクラ・リケールは一年に一度、桜のシーズンのみに季節限定発売されるリキュール。花びらをメインに蒸留して、葉を隠し味にしています。

日本の桜というよりはサクランボのように優しい味わいです。

ピスタチオ・リケールはアマレットの香りがする、後味にほのかなピスタチオを感じるリキュールです。

 

いかがでしょうか。

クライスで桜を感じる。

本日もお待ちしてをります。